「コトバって難しい」

街中で、外国の方同士が一生懸命に日本語で話しているのを聞きました。
学生っぽいそのおふたりは、それぞれ故郷が違いそうなお顔だち。

日本語が共通語だから日本語で話しているのかな?
せっかく日本にいるのだから・・・と、日本語で話しているのかな?

ふと思い出す、昔むかしの頃。
私がまだ小学5年生の時、アメリカの学生が
ホームステイしていたことがありました。

彼の名はジョージ。
ものすごく積極的に日本語会話を習得していた記憶があるのですが、
そんな一生懸命な彼に、子どもだった私は素直過ぎる質問を
投げかけてしまったことがあったのです。

ジョージが仲良くしていた留学生の友人を家に連れてきたことがあり、
その時の二人の会話がまさに日本語でした。
彼らはアメリカ人同士だったので、当然、英語で話すのが一番ラクなわけですが、
”日本に留学しているのだから日本語だ!”という信念のもと、
電話から何から会話はすべて日本語。
すっごく仲がいいという紹介で連れて来たワリには、
だから、すごくよそよそしいのです。

「ジョージ、あなたは明日、日本語の集まりに出席しますか?」
「はい、出席します。しかし、少し遅れます。」

・・・と、こんな雰囲気です。
子どもだった私は、そこに彼らの”努力”を見出せず、
素直に”よそよそしいっ!”と勘違い。
その友人が帰った後、ジョージに疑りの思いを込めて
聞いてみてしまったのです。

「ジョージ・・・ほんとに仲いいの?」

するとジョージは、ひどく心外です、と言いた気な悲しい顔で、

「仲よしです!!!とってもとても仲良しです!!!」・・・と主張。

・・・そんなことがあったからなのか、
ジョージは”フランクな日本語”を積極的に学び始めました。

ある日、家に帰って来たジョージ、
玄関の扉をガラガラーーっ!と勢いよく開けて、一言。

「ただいまぞー!!」

ぞ・だぜ・・などといった語尾をつける”男コトバ”を習い、
彼はしばらく何にでもつけていました。

「のりこさん(私の母の名前)、このスープ、おいしいぜ!!」
「明日の朝は早くおきるぜ!!」

合ってる・・確かに合っている。でも何かが違う・・・
彼もそれに気付いたのか、しばらくするとフツウに戻っていました。
ああ難しいですね、言語って。

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父はそんなジョージに
一生懸命「鼻濁音」を教えていた。

(・・・必要か?)

理解に苦しみ落ち込んでいたジョージ。
かわいそう・・・
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by cherry_icecream | 2007-11-29 23:58 | イラスト


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