「かがわ、いいわ〜! その2」

今回、香川へ出掛けて堪能してきたのは、
もちろんうどんだけではありません。

大きな目的として出掛けたのは、直島

直島は瀬戸内海に浮かぶ島で、高松と岡山から船が行き来しています。
私のまわりでも「行ってきた〜!」「よかったよ〜!」の声が
良く聞かれる島だったので、ずっと興味深く思っていました。

当日はとってもお天気に恵まれて、高松港から船にゆられて約一時間。
静かな瀬戸内海をのんびり進む船は、とってもいい気分!

直島は、ずっと以前にも開発の手が入ったことがあったようでしたが、
「文化的な島にしていきたい」という意向のもと
今から20年ほど前に町長と福武書店の創業者とで開発された島で、
安藤忠雄氏設計の「ベネッセハウス」「地中美術館」
島民と共存するアートプロジェクトなどが方々で紹介されるようになり、
目にとまる機会が多くなりました。


a0103434_221037.jpg
島を巡ってみると、
う〜んすごい。

点在するアートの
その不思議な馴染み方は、
例えるなら・・・
山形県における
ダニエル・カールのような自然さ!?

(こちらは、中でも
「目立つタイプ」の
草間彌生作品。)



だって、本当に「THE にっぽんの島」という趣きの島なんです。
人口3400人の、ゆったりのどかな、瀬戸内海に浮かぶにっぽんの島。
そんな島でおばあちゃんが可愛らしく歩く側に、突然アート。
これ日常だもの、という風な顔で素通りのおばあちゃん。
この島のアートは、なかなかのダニエル・カールっぷりです。

・・・さて、一番初めにでかけたのは「地中美術館」でした。

「地中美術館」は、この土地の素晴らしい景観を損ねることがないように、
その姿のほとんどが地中に埋められた美術館です。
ひょっこりと地上に建物の頭がのぞいたところは、屋上に緑が植えられて、
それが茂る将来には、そこに美術館があることも、ほぼ分からなくなるのだそう。
(もうすでに、ずいぶん埋まっているようにも見えました。)

大きな思いが込められているなあ・・・と思ったのは、
モネの「睡蓮」(縦2m、横6mという大作)を見たとき。

「自然光の中でみられるように。」

としつらえられた部屋の素晴らしいこと!
足元には白く小さな四角い石がびっしりとタイルのように敷き詰められた、
オール真っ白の大きな部屋なのですが、
天井からじんわりと降り注いだ陽の光が白い部屋で新しく広がって、
その絵を映し出す様は、ほんとうに息を呑むほど。

ずうっと見ていると、その絵が、
「よかった〜安住の地を見つけることができて!あ〜ワタシ幸せ!!
 (ここから小声)・・・でもねまさか日本の直島にくるとは思わなかったわ・・・」

・・・と言っている感じがしました。(勝手に設定は女性)

こんなにもしみじみ感動的だったのは、
お天気の具合(陽の入り方も違うのかな?)に恵まれたのと、あと一つ、
運もあったのかもしれません。
私たちがその部屋へ入った時に誰もいなかったのです。
第一印象って、こういう時にも大事なものなのですね。

その白い部屋でひとつ気になったことが。

ちょうど入り口あたりの足元、整然と敷き詰められた白い石の中に、
たった一つだけ赤い色をした石がポツンとあったのです。
何気なくそこに立って、目の前の絵を見たら・・・
あら?この位置、ど真ん中な気がする。
・・・もしかして、実はヒッソリここがベスポジ・・・とか?!

とっても気になったので、側にいたスタッフの方に聞いてみたところ、

「特に・・・関係ございません。」

と、小声の即答。
え?たまたま赤かっただけなんですか。
そうでしたか・・・

そんな風に存分に「睡蓮」の部屋を楽しんだ(?)後、
他には、ここまで感動するものはないんじゃないかと思いつつ歩いた館内ですが、
そんな私が浅はかだったと知るのは、その10分後でした。

ジェームズ・タレル作品です。
光そのものをアートとして表現したもので、
「光を正確に体験する」というコンセプトのもと、
その光スペースに人々が実際に身を置いて作品を体感する・・・
というのがあったのです。

どうしたって文章には書けない不思議な体験をしました。
これは、体験してみないとわからない感覚・・・

四角くボウッと青く光る部屋に、「お入りください」と誘導されるのですが、
「えッ!・・・入るの!?」
と一瞬ひるむような、異次元的ためらいを感じる空間なのです。
おそるおそる足を踏み入れてみると、目隠しをされたときくらい不安な足取りに。
見えない何かに吸い込まれるような、あやうい浮遊感。
立派な作品に対して例えが大変悪くて申し訳ないのですが、

「もしかしたら、三途の川を渡る時ってこんなカンジなのかも・・・」

と思いました。
あ〜これじゃ全く伝わらないのですが、これが精一杯の感想(私ってダメね)。

光が効果的に使われているのを「みる」のではなく、
こんなふうに計算し尽くされた中で「体感する」のは、
実際はじめてだったように思います。
つい10分前に居たモネの白い部屋とのギャップにクラクラッ!

だからもう、美術館を出る頃には、すっかり大満足。
徹底した管理のこちらの美術館は、美術館とは離れた場所に受付があり、
その場でカメラ・携帯電話は預けなくてはなりませんでした。
ほんとうは撮りたかった美術館の外の道路には、
モネが愛したといわれる花々たちが植えられた遊歩道があり、
観賞後の気持ちとあいまって、とても気持ちの良い散歩道でした。

なんだかずいぶん長くなりましたので、
今日はこのへんで。

※草間彌生氏の版画作品が、今、 以前チャリティー作品展に出品した 
ギャラリーで見られます(6/7まで)。

心ゆくまで、あの水玉を堪能できそう!
[PR]
by cherry_icecream | 2009-05-21 22:29 | 写真


<< 「かがわ、いいわ〜! その3」 「かがわ、いいわ〜! その1」 >>