香川では、丸亀市にある美術館へも足をのばしてきました。
高松駅から電車に30分も乗れば到着する丸亀は、 日本のうちわのほとんどを製造しているという「うちわ大国」で、 ならば美術館と共に「うちわ博物館」にも寄ってみよう♪と計画。 この日は、ひとり行動のスケジュールでしたが、 唯一、ひとりで不安なことといえば、知らない土地で道に迷うこと。 そんな方向オンチの私が自信満々出掛けられたこの美術館、 なぜって、「丸亀駅の駅前にある」らしいのです。 それに。 そんな私を後押し するかのように、 買った切符を見たら 「7777」 ん〜!これは心強い。 到着して ・・・なるほど! さすがの私も、 これは 迷いようが ありません。 駅前にドドーンと このお顔立ち。 こちらは「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」。 猪熊弦一郎は、明治の時代に丸亀に生まれ、主に昭和期に活躍した洋画家。 「絵を描くには勇気がいる」と口にしていたという彼は、 93年に90歳で亡くなるまで、発想自由な魅力溢れる絵を沢山描いています。 展示には、好きだったという鳥をモチーフにした絵が沢山ありましたが、 その色、構図、サイズの大きさ、どれもが鮮烈。 作品脇をチラリと見て、これを描いたのは御年87歳!・・・と知った時の驚き。 近くに寄って力強い筆跡を見ると、「描くには勇気がいる」と言った彼が、 筆をとり、こう描く理由はなんだったのかなあ・・・ 思わず、近くから遠くから、何度も眺めてしまいました。 丸亀まで行かずとも、猪熊弦一郎の作品は、とっても身近なところにも。 例えば三越の包装紙は、彼のデザインですし(mitsukoshiの文字はやなせたかし氏)、 JR上野駅・中央改札上にある大きな壁画「自由」も、彼の作品です。 上野駅の壁画は、実は意識して見たことがありませんでした。 ずいぶん大きな作品なのに、これまで気づかないだなんて! そんな自分にがっかり。次に出掛けたら絶対に見よう。 展示作品はもちろん、美術館や博物館というところは雰囲気も大事ですが、 こちらはとっても穏やかで素敵な場所でした。 現代美術館然とした、独特な端正な感じがありながらも、 自然と呼吸が深くなってしまうような癒しの落ち着きもたっぷり味わえて、 特にギャラリーカフェでは思わず眠ってしまいそうになるのでした。 美味しいスコーンとコーヒー。 「本気」のひと休み。 帰りの電車の時間も調べてあるし、 切符だって、もう買ってあるのです。 なにしろホラ、駅前ですから、 仮に5分前に席を立ったって 間に合っちゃうのですよ! ・・・そう思って、思う存分のんびり〜と過ごしていたら、 あ!!!私、うちわ博物館も見る予定だったのに、忘れていました・・・ 「また香川へ出掛けるべし」という、 何かのお告げ(?)なのだわ・・・きっと。
by cherry_icecream
| 2009-05-25 11:21
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